学校長より
「小さな学校の大きな可能性」
福島県立只見高等学校 校長 清野浩幸
只見高校は、豊かな自然に囲まれた「自然首都只見」に位置する、創立77年の歴史と伝統を誇る地域密着型の小規模な高校です。本年は、20名の新入生を迎え、全校生徒72名(1年20名、2年26名、3年26名)でスタートしました。
校訓である「真摯・明朗・健康」の精神を大切にし、生徒が誠実な姿勢を持ち、前向きに学び、心身ともに健やかに成長できる環境を整え、地域と深く結びついた教育を展開しています。小規模校でありながら、毎年国公立大学への進学者を輩出するなど、確かな学力の定着、生徒の進学希望に応じたきめ細かな進路指導を実践しています。
本校は、県立高等学校改革計画の一環で、令和2年度より1学年40人の定員となり、地域との協働による教育内容の充実により、生徒の進路希望の実現を図り、地域社会を支える人づくりを担う地域協働推進校に位置付けられました。また令和3年度からコミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)を導入し、地域と連携した教育活動をより充実させています。
本校では、教育方針として、グローカル・リーダー(グローバルな視点から地域を創造し、人と人とをつなぐリーダー性をもつ生徒)育成を掲げ、その実現に向け「只見高校として育てたい10の力や態度」を設定し、授業、各種行事、部活動などすべての教育活動を横断して取り組んでいます。
さらに「地域とともにある学校」づくりのため、地域とのつながりを大切にした教育にも力を入れており、学校運営協議会制度のもと、只見町との密接な連携を図りながら、地域課題の解決に向けた実践的な学びを推進し、生徒が地域社会の未来を担う人材へと成長することを目指しています。
また、只見町が運営する山村留学制度により、全国から集まった生徒が地元の生徒と切磋琢磨しながら学ぶことで、多様な価値観を共有しています。これにより、生徒一人一人が互いに刺激を受け、広い視野を持って成長できる環境にもあります。
「小さな学校だからこそできること」がここにはあります。個性を尊重し、一人ひとりの夢や目標に寄り添いながら、生徒の未来を支える教育を、教職員一丸となって実践してまいります。只見高校での学びを通じて、生徒たちは地域社会に貢献し、そして世界へと羽ばたく力を身につけ、この学校での経験が、未来への大きな一歩となることを信じています。
生徒、保護者をはじめ地域の皆様と一緒になって、日々成長できる学校でありたいと思いますので、引き続き、本校の取り組みに対しまして、御理解と御支援をいただきますようお願いいたします。
<只見高生として育てたい10の力や態度>
冒険心:新たな世界へと飛び込んでいくことができる態度
分析力:正確に状況を把握して行動することができる力
受容力:相手を受け入れて冷静に対処することができる力
探究心:結果を踏まえ更に深い学びを追究することができる態度
企画力:物事に対処するための方向性を示すことができる力
発信力:自らの考えや結果を社会に公表することができる力
自立心:自分自身で自らを成長させていくことができる態度
表現力:様々な表現で周囲の人々を説得することができる力
協 働:周囲の人々と協力しながら行動することができる態度
英語力:英語を用いて自分の世界を広げていくことができる力